菊芋(キクイモ)について~特徴・効能・食べ方

菊芋(キクイモ)について

最近、よく見かけるようになった菊芋って、そもそもどんなイモ?

体にいいとは聞くけど、どんな効果・効能があるの?

という疑問をお持ちの方に、今回は『菊芋(キクイモ)』の特徴や効能について紹介していきたいと思います。

菊芋の特徴と歴史

菊いも(キクイモ)』は北アメリカ原産のキク科の植物で、草丈は2~3mにもなり、収穫前の秋口になると、菊に似た黄色い花を咲かせます。地下部には生姜に似たイモ状の塊根をつけます。菊いもの糖質にはデンプンは、ほとんど含まれておらず、イヌリンという多糖体により構成されています。
食用の歴史としては、アメリカインディアンが昔から食料として利用してきたといわれています。
日本には、1860年代にアメリカ人より持ち込まれましたが、他のイモ類と比べ味が落ちるため、積極的な栽培は行われなかったようです。
近年になり、『菊芋(キクイモ)』の素晴らしい健康成分が見直され、『健康野菜』や『スーパーフード』と呼ばれるようになり、全国各地で栽培が行われています。

菊芋の花

菊芋の栄養成分

菊芋(キクイモ)の主成分は多糖類イヌリンを含む食物繊維です。菊芋(キクイモ)はゴボウと同じキク科の野菜ですので、通常の芋類と異なり、デンプンはほとんど含まれていません。また、イヌリンだけでなく、ビタミンやミネラル、アミノ酸などを含み、これらの成分の相互作用で多くの健康作用があると報告されています。

”(日本食品標準成分表2010)
水分    81.7g
炭水化物  14.3g 
脂質    0.4g
タンパク質 1.9g
灰分    1.3g
食物繊維  1.9g
(食品成分データベース 文部科学省 キクイモ、塊茎、生より),,

菊芋(キクイモ)に含まれる『イヌリン』って聞いたことないんだけど、どんな成分なの?どんな働きがあるの?

イヌリンについて

菊芋(キクイモ)の主成分『イヌリン』とは、栄養学的には『水溶性食物繊維』の一種で、 天然のインスリン とも呼ばれています。『イヌリン』の働きとしては、

食後の血糖値の上昇抑制効果
食後の血糖値の上昇を緩やかにします。また、食後だけでなく、長期的な効果も期待できるといわれています。
血中中性脂肪の低減効果
血中に含まれる脂肪を低減する働きがあります。脂肪の吸収抑制だけではなく、減らす効果も期待できます。
腸内環境改善効果
腸内細菌(善玉菌)のえさになってビフィズス菌・乳酸菌を増やしてお腹の調子を整えます。

以上が、代表的なイヌリンの働きです。他にも菊芋イヌリンは『デトックス効果』や『ダイエット効果』など、嬉しい働きも持ち合わせています。

菊芋(キクイモ)の健康効果にはどんなものがあるの?
副作用はあるの?

菊芋の効能

菊芋(キクイモ)の効能として、血糖値をおさえ糖尿病を改善する働きが有名ですが、それ以外にも優れた健康効果が確認されています。


●糖質を排出し、血糖値やヘモグロビンA1cを下げる。
●腎機能を高める可能性がある。
●血流の改善作用。
●腸内環境を整えてお通じを改善する。
●膵臓の細胞再生や回復を促進する。
●血中脂質の低下作用。
●コレステロール値の降下作用。
●膵臓のインスリン産生を促す。
●ミネラルの吸収促進作用。
●腸内の免疫増強作用。
●腸内細菌のエネルギー源となり善玉菌を増やす。
(株)主婦の友社/糖尿病・ヘモグロビンA1cを改善、腎機能も強化するキクイモスーパーパワーより引用
素晴らしい健康効果が期待できますね!確かに、菊芋(キクイモ)を愛用している方たちから、『血糖値が下がった!』『中性脂肪が減った!』『頑固な便秘が改善した!』など喜びの声も多数届いています。中には菊芋(キクイモ)を愛用し始めて1週間ほど、『おなら』がすごく出た!との声もあります。これは、菊芋イヌリンをとることにより、腸内細菌が増えて腸内環境が改善されたためだと考えられます。

菊芋の副作用

菊芋(キクイモ)は、昔から食べられている自然の食物ですので、アレルギーなどが無ければ重大な副作用はありません。ただ、菊芋は 食物繊維の多い 食べ物ですので、あまりにも多く食べ過ぎた場合、腸の働きが活発になり過ぎて、お腹がゆるくなったり、下痢をしてしまったりすることが考えられます。
もう一つ注意しなければならないことは、血糖値を下げる薬を飲まれている方です。菊芋を食べはじめて血糖値が下がり過ぎるということがあります。その場合は、医師に相談することをお勧めします。

収穫直後の土付き菊芋

私も菊芋(キクイモ)を試してみたくなったんだけど、どこで買えるのかしら?どうやって食べたらいいの?

生の菊芋の購入方法

生の菊芋は、旬の季節(11月~3月頃まで)になれば、スーパーマーケットや八百屋、道の駅などの直売所で見かけるようになりました。でも、地域によってはまだ、手に入りにくいこともあるようです。その場合は、インターネットで生の菊芋を販売しているところもあるので、検索してみると見つかると思います。
(※宮崎・すどう農園では生の菊芋は取り扱っておりません。m(__)m)
また、菊芋は生命力が強く、育てるのも簡単ですので、種芋が手に入ったら育ててみるのも良いと思います。
宮崎・すどう農園の菊芋(キクイモ)栽培風景はコチラ

菊芋の食べ方

菊芋は生で食べても、煮物や炒め物、揚げてもおいしく食べられます。菊芋のイヌリンは、皮のすぐ下に多く含まれていますので、よく洗って皮ごと調理するのがポイントです。ただ、あくが強くて食べるのに抵抗がある場合は、薄く皮をむいて水にさらすと良いでしょう。(※長く水に漬けておくと、イヌリンが溶け出てしまうので、時間は短くします。)
菊芋料理のレシピは、別の機会に紹介したいと思いますが、今回は参考までに、いくつかの菊芋料理を紹介します。なお、ジャガイモの代わりに菊芋を使うと料理のレパートリーが広がります。

・菊芋のきんぴら
・菊芋の天ぷら
・菊芋のカレー
・菊芋のみそ漬け
・菊芋のみそ汁
・菊芋のポタージュ
・菊芋ドレッシング
・菊芋のごま和え  など

まだまだありますが、このあたりにしておきます。
調理方法については、インターネットにもたくさん出ていますので、詳しく知りたい方は、『菊芋 レシピ』等で検索してみてください。

菊芋の加工

一年を通して、生の菊芋(キクイモ)が手に入ればいいのですが、出回る時期は限られています。いつでも菊芋が摂れるように、いくつかのアイデアを紹介します。

●菊芋チップス
1、生の菊芋をよく洗い、皮付きのまま厚さ2~3ミリにスライスします。
2、ざるやネットにスライスした菊芋を並べ、日当たりの良い場所で乾燥させます。
3、菊芋がカラカラになったら出来上がりです。ジップロックなど密閉できる袋で保管しましょう。
●菊芋パウダー
上記方法で作った菊芋チップスを、すり鉢やミルミキサーなどを使い粉砕します。
保存には、100円ショップなどで買える密閉ガラス容器などがオススメです。
●菊芋酒
上記方法で作った菊芋チップスを、熱湯消毒した保存用の容器に入れ、35度以上のホワイトリカーを注ぎ冷暗所で保管します。茶色く色づいたら飲み頃です。

まとめ

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
ここまで菊芋(キクイモ)の特徴や効能、食べ方など紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。少しでも菊芋の持っている素晴らしい働きを、理解して頂けたのなら幸いです。
そして、是非『スーパーフード』と呼ばれる、菊芋のチカラをあなたの健康づくりにも役立ててください。
WEBサイトにて『菊芋パウダー』取り扱ってます。

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